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国家プログラム
「カザフスタンの30のリーダー企業」
第1部 序論
国家プログラム「30のリーダー企業」(以下、本プログラム)は、「カザフスタン共和国経済の近代化に係る措置に関する大統領令」(カザフスタン共和国大統領令第314号、2007年4月13日付大統領署名)に従い作成された。本プログラムにより、将来性のある投資プロジェクトの枠組みにおける国家とビジネス界の相互関係に関する計画が制定される。
また、本文書において、
・プロジェクトへの国家支援の措置の総合リストが記載され、
・プロジェクトの経済的な効果性に対する評価のメカニズムが制定され、
・プロジェクトにおける全ての当事者間の相互関係に関する計画が記載され、
・本プログラムの実施状況に対する監視メカニズムが制定され、
・本プログラムに含まれるプロジェクトへの国家による出資に関するメカニズムが制定される。
本プログラムの基本原則の内容は以下の通りである。
透明性 ― 本プログラムの参加者リスト、マスタープラン、志願者からの問い合わせ、決定された国家支援の措置、国家とビジネス界との覚書及びプロジェクトの実施状況に関する監視結果は公表される。また、本プログラムに関する決定は、全ての当事者の合議により行われる。
パートナーシップ ― 本プログラムは、国家と、国家が集中して商業戦略の分析、インフラ整備とその発展、並びに、良いビジネス環境を形成する民間部門との協力関係に基づき実施される。
平等な機会 ― 本プログラムの参加者は、国内企業及び外国企業である。
利益を享受する中心となる組織のカザフスタン国内における設立 ― 本プログラムの投資プロジェクトのために設立される企業は、カザフスタン国内に位置しなければならない。
波及効果 ― 法基盤の改善(ビジネス環境の向上)に関する国家支援の措置は、全ての経済活動の対象に対し適用される。
継承性 ― 本プログラムに記載される国家支援の措置、投資プロジェクトの実施メカニズム及びその他の措置は、今後、社会的企業により、地域及び地域間レベルのプロジェクトの実施においても適用される。
リスクの分散 ― 投資における主要なリスクは、民間部門が負う。
持続性 ― 本プログラムは、長期的な国家の戦略的課題の実現を目的とした長期的効力を有する。
本プログラムへの情報的なサポートを保障するため、以下の作業が行われる。
・投資プロジェクトの主な選出基準、国家支援の規模の算出、申請書の提出方法及び投資プロジェクトの実施メカニズムに関する詳細な説明が掲載された本プロジェクトを支援するためのウェブサイトを作成する。
・国内外のビジネス界からの参加を伴う会議及びセミナーを開催する。
・本プログラムの基本的な考えを普及するために報道機関を招致する。
第2部 本プログラム作成の背景
2003年~2015年におけるカザフスタン共和国の産業・技術革新発展戦略が国立の発展研究機関により実施されている現在、資源以外の経済部門での民間投資プロジェクトに対する支援において、一定の作業が行われた。同作業での主な国家支援の措置は、プロジェクト及び商取引に対する出資、賃貸サービスの提供及び輸出取引に対する保険などであった。
しかし、現在、資源以外の経済部門の収益は、資源部門及び建築部門と比較して劣っている。また、加工部門では、投資の積極性に本質的な否定的影響を及ぼすいくつかの要素が存在する。
第一に、資源以外の経済部門において、プロジェクトの資本回収のために長い時間が必要となり、また、製品の国際的競争力を保障するためには大規模の投資が必要とされ(最新の生産設備、技術、職員の訓練のため)、同部門への投資に対する魅力は本質的に低下している。
第二に、産業インフラ(鉄道インフラ、電力供給体制、電気通信網、給水網、ガス供給網及びその他のインフラ設備)及び研究施設の脆弱な発展が、製品の競争力に否定的な影響を与えている。
第三に、輸出取引における現存の国家管理システムは非効率的であり、資源以外の輸出部門への投資の魅力を低下させている。
第四に、天然資源を扱う企業の大部分は既に確固たる顧客網を形成していながらも、長期契約における義務に縛られており、国内市場において天然資源の一定の不足が見られる。
第五に、熟練した人材の不足及び多数の行政的障害が、生産活動を行う上での更なる困難を作り出している。
世界における実例が示しているとおり、多国籍企業(リーダー企業)が外国市場への進出において最も大きな成功を手にしており、グローバリゼーション及び過酷な国際競争という状況下での資源以外の経済部門におけるリーダー企業の形成は、国家による支援措置を無くしては難しい。
フォーブス誌によれば、「世界で最も規模の大きい100企業」の中に石油分野及び金融分野以外からランクインしているのは35企業のみである(添付1)。しかし、これについて、15年から20年前には、世界で最も規模の大きい企業は西ヨーロッパ諸国、米国及び日本の企業のみであったが、2006年には、この100の企業の中に韓国、中国、ロシア及びブラジルの企業が加わったことは特筆に値する。この中で韓国の企業であるサムスン・エレクトロニクスは63位を占めており、また、資源及び金融分野以外の企業の中では19位であり、同社は、世界で最も大きい電気用品メーカーとなっている。
本プログラムは、国家とビジネス界との協力関係に基づき、資源以外の輸出部門での国家による投資プロジェクトの促進に向けた新しい方法の作成と導入を通じて、上述した問題を解決するためのものである。
第3部 本プログラムの目的及び課題
本プログラムの目的は、新しい産業の創出及び多様化を保障する現存産業の近代化を目的としたビジネス界と国家の努力の強化、並びに、カザフスタン共和国の資源以外の輸出部門における潜在的能力の強化である。
本プログラムの課題は以下の通りである。
・地域及び世界規模のリーダー企業の設立を通じ、カザフスタン共和国内において、国際的競争力を持つ輸出分野の形成及び資源以外の分野における産業の創出を促進する。
・良いビジネス環境及び投資環境を形成する。
・国際基準に沿ったものであり、また、ビジネスの要求に対応できる競争力のある産業・技術革新的なインフラ設備を発展させる。
リーダー企業の設立が、本プログラムの直接の成果となる。また、以下に挙げる企業がリーダー企業として認められる。
・カザフスタン共和国の資源以外の輸出品目における各輸出量の2%以上を占める企業
・国内市場、地域市場、若しくは、世界市場において著名なブランド(商標)を有する企業
・専門的な研究及び試験作業に対し多くの投資を行っている企業
・本プログラムの枠組みおいて実施された事業の開始から2年以内にIPOを行った企業
また、投資プロジェクトの選抜及び管理、同プロジェクトにおける各投資家の参加割合及び参加条件の確定、作業の遂行に対する責任及び最終的な成果の分配における国家と民間部門の制度的な協力メカニズムの向上が、本プログラムの実施における間接的な効果となる。
第4部 基本条件
本プログラムには、経済に関する以下の部門でのプロジェクトの実施に関心がある投資家が参加することができる。
・カザフスタン共和国に現存する産業の再分割された後の産業の創出
・輸出加工産業の近代化及び創出
また、投資プロジェクト実施のための固定資本は、プロジェクトの総資本の20%以上でなければならない。
国家は、本プログラムを支援するため、資源以外の経済部門の需要増加に向けた利権メカニズムに基づくインフラ施設の発展に大きな注意を割くものである。
第5部 可能な国家支援の措置
国家により可能な支援の措置は以下の通りである。
・プロジェクトに出資する(プロジェクトの総資本の50%を超えない範囲)。
・プロジェクトの実施のために設立された企業の固定資本に出資する(株式の全体額の51%を超えない範囲で、かつプロジェクトに対する出資の国家の割当分を下回らない範囲)。
・長期的な公債を発行する。
・国家による保証を行う。
・必要なインフラ設備を保障し、若しくは、インフラ設備に関する国営企業のプロジェクトに参加する。
・輸出取引に対し貿易協定分野での政治的支援も含む支援を行う。
・プロジェクトの実施や今後の企業の活動にとって必要な量を有する原料産地での原料の使用を許可し、または、原料産地の開発及びプロジェクトの実施や将来的な企業の活動のために原料の提供を行う。
・プロジェクトの実施や今後の生産活動にとって妨げとなる行政的な障害を除去する(若しくは軽減する)。
・教育施設の発展、職員養成計画の作成、また、高い技能を持つ外国人労働力の誘致のために環境の設備を行うことにより、熟練した労働力を保障する。
・専門的研究のためにインフラ設備を発展させる。
・プロジェクトの実施に必要な土地を提供する。
上記について、国家支援の総合的な規模は、民間部門によるプロジェクトへの参加規模を越えてはならず、また他方で、同支援は、多数の相互関係的な産業及び副次的な産業を含む産業コンプレックスの発展を促進するものとなる。
第6部 本プログラムの実施方針
本プログラムには、資源以外の輸出部門における国家とビジネス界の共同投資プロジェクトの実施に係る二つの方針が含まれる。
1.第一の方針
第一の方針では、ビジネス界が実施する投資プロジェクトに対する国家の支援について規定される。これにおいて国家は、同プロジェクトの評価及び国家支援の具体的な手段とその規模を確定する役割を果たす。また、この方針は、2007年~2010年にかけて実施される予定である。
更に、大規模な投資プログラムの実施枠組みにおける国家とビジネス界の効果的な協力メカニズムの設立に特別な注意が向けられる予定であり、また、経済発展の新しい段階の要求に対応することのできる法基盤の作成が、このような国家とビジネス界の相互関係における結果の一つとなる。
また、第一の方針の実施枠組みでの有望な投資プロジェクトの最終選抜において、以下の選出基準が追加される。
・プロジェクトにおける技術的及び経済的な裏付けがあるか
・プロジェクトに対する費用が100万ドルを超えているか
・プロジェクトに被乗効果及びシステム構成効果が含まれるか
・プロジェクトに関する製品の輸出の可能性があるか ― 生産された製品の30%以上が輸出向けであるか
・近代的な技術を使用しているか
・地元の原料及び設備を使用しているか
・プロジェクトの資本回収率 ― 現在価値ベースでの計上利益及びその他の指標における効果性があるか。また、経済的見地からのプロジェクトの効果性を計る具体的な指標は国家委員会により決定される。
2.第二の方針
第二の方針は、競争力のある輸出向け製品(サービス)の確定における民間部門と国家の共同作業に基づくものである。民間部門は国家と共に、資源以外の優先的な輸出部門での統合的で相互関係的な産業及び副次的な産業の創出に関するプロジェクトを確定し実施する。また、このプロジェクトは、国際市場へカザフスタン共和国の製品を輸出するための集中的効果を保障するものでなければならない。この方針は、2008年から2030年にかけて実施される予定である。
また、第二の方針の実施枠組みにおける有望な投資プロジェクトの最終選抜において、以下の選出基準が追加される。
・輸出における潜在的能力があるか、また、製品(サービス)の今後のサイクルを考慮した上での国際市場における成長が見込めるか
・統合的で相互関係的な産業及び副次的な産業の創出の見込みがあるか
・高い付加価値が存在するか
・労働指数が低いか
・国としての競争における利点はあるか
第7部 本プログラムの実施メカニズム
1.第一の方針
第一の方針を実施するため、以下に挙げる、プログラムの実施メカニズム及び国家支援の確定のための規則が定められる。(添付2)
(1)プロジェクトの実施のための事前申請書は、志願者が本プログラムのオペレーターに提出する。申請書の形式及び事前審査のために必要とされる文書は、全権機関が決定する。
また、申請書には以下の内容が記載された文書が添付される。
・プロジェクトに対する事前の技術的・経済的な裏付け
・プロジェクトに関する基本情報(プロジェクトの名称、産業分野、生産される製品の説明等)
・プロジェクトの費用
・プロジェクトにおいて実施される生産活動の特徴(生産力及び将来における再分割の可能性等)
・予定している販売方法(輸出、国内市場)
・希望する国家支援の規模
(2)本プログラムのオペレーター、全権機関及び専門家評議会が、提出された申請書の審査を行う。
(3)プロジェクトの最終的な技術的・経済的な裏付けのために必要な情報が収集され、全権機関の提案に基づき事前に承認されたプロジェクトへの国家機関の支援に関するカザフスタン共和国政府の決定の準備が行われる。
(4)志願者は、本プログラムのオペレーターに対し、以下の内容を含むプロジェクトに関する全ての情報を提出する。
・プロジェクトにおける技術的及び経済的な裏付け
・プロジェクトの実施日程
・プロジェクトの財政・経済的なモデルとの比較による成果の三段階評価(標準的、悲観的、楽観的)
・割り当てられたプロジェクトへの参加規模及びその他の情報を含むプロジェクトの実施構造
・正味現在価値、内部利益率、資本回収期間、収益性指数及びその他の投資プロジェクトの効果性を示す指数
・希望する国家支援の規模
・SWOT分析
・プロジェクト実施の際のリスク評価
・プロジェクトに対する技術的な監査
・プロジェクトに対する環境的な監査
・プロジェクトに対する法的な監査
・プロジェクトの外的状況に対する評価
・プロジェクト調査作業(投資に関する裏付け、技術的及び経済的な裏付け及びプロジェクト予算の文書による裏付け)
・プロジェクトの実施において必要とされる産業施設及びインフラ施設のリスト
・必要な原料の入手先
・生産される製品の品質的な評価
・生産量
・プロジェクトの実施に費やされる資本額
・製品の開発費用
全ての必要な文書は、全権機関により決定される。
(5)プロジェクトに対する評価は、本プログラムのオペレーターにより行われる。
(6)本プログラムのオペレーターは、プロジェクトの申請者及び全権機関と共に、プロジェクトの規模に関する分析及び国家支援の規模に関する評価を行う。この規模の算定方法は、全権機関により作成され、国家委員会により承認される。また、この算定においては、プログラムの実施における課税額が考慮される。
(7)全権機関は、プロジェクト及び同プロジェクトに対する国家支援の規模につき専門家評議会との合意を行う。
(8)全権機関は、本プログラムのオペレーターと共に、合意がなされた各プログラムのための「プロジェクト・パスポート」を作成する。
また、この「プロジェクト・パスポート」には以下の内容が含まれる。
・プロジェクトの基本的な特徴
・プロジェクトの効果性に関するデータ
・プロジェクトの実施により予想される社会経済効果(表形式)
・プロジェクトの実施により予想される税収入額
・国家支援の推奨規模
(9)全権機関は、将来性のあるプロジェクトを「プロジェクト・パスポート」とともに国家委員会の審査に提出する。
(10)国家委員会は、提出されたプロジェクトを審査し、プロジェクトの実施リストに加えるかどうかを決定する。また、各プロジェクトへの国家支援の規模を最終的に決定する。
(11)全権機関は、本プログラムのオペレーター及び参加者と覚書を交換する。この覚書には以下の内容が記載される。
・プロジェクトの効果性を示すデータを含む同プロジェクトの主な特徴
・プロジェクトの実施期間
・プロジェクトにおける国家とビジネス界の義務
・プロジェクトにおける義務不履行に対する責任
・プロジェクトからの脱退条件
・プロジェクトの成功のために必要なその他の規定
覚書の形式は全権機関により作成され、国家委員会により承認される。
(12)プロジェクトの実施における国家の義務は、国家支援の提供に関する明確な仕組み及び同支援の期間が記載されたカザフスタン共和国の政府決定により承認される。また、同政府決定において、合意された法律の変更及び修正が全ての経済活動に対し適用される旨決定される。
(13)全権機関は、プロジェクトの国家支援の国家予算からの拠出に関する申請書を作成する。プロジェクトの終了及び施設の稼動開始後、国家は、プロジェクトの固定資本における自らの割当分の株式投資を行う。国家が所有する株式の現金化は、プロジェクトを実施した企業がリーダー企業としての基準に到達した後においてのみ可能である。
2.第二の方針
本プログラムの第二の方針を実施する枠組みにおいて、具体的な投資プロジェクトがマスタープランの形式で作成される。このような試み(添付3)の実施の仕組みは、以下の内容を規定する。
(1)国家と民間部門は、共同で資源以外の優先的な輸出部門を決定し、また、同部門における具体的な製品(サービス)を選出する。
(2)国家委員会は、本文書の第6部2.に記された選出基準及び各分野別戦略に基づき選出された優先的な製品(サービス)のリストを承認する。
(3)全権機関は、専門家評議会及び国際的な専門家と共同で、マスタープランを作成する。マスタープランは、統合的及び相互関係的な産業や副次的な産業の創出のためのプロジェクトに関する事業計画、及び、インフラ設備の設立のためのプロジェクトに関する事業計画の形式で提出される。
また、同事業計画には以下の内容が含まれる。
・地域の専門化を考慮した上での産業コンプレックスの設立の推薦地
・産業創出の段階的な過程
・プロジェクトの財政的及び経済的なモデル
・プロジェクトの内部収益率、正味現在価値、資本回収率及びその他のプロジェクトの効果性を示すデータ
・必要とされる産業・技術革新的なインフラ設備(電力供給体制、交通インフラ設備、交通センター、研究所等)及び同設備のインフラ設備網への統合
・製品の販売市場及び普及ルート
・専門化の観点からの労働力の需要見込み、また、熟練した労働力によりプロジェクトを保障するための措置
・国家支援の規模
・投資プロジェクトを実施する上で必要なその他の要素
(4)全権機関は、国家委員会による審査にマスタープランを提出する。
(5)本プログラムのオペレーターは、承認されたマスタープランをもとに各プロジェクトに関する公開コンクールを実施する。
(6)志願者は、上記のマスタープランで規定されるプロジェクトの最終的な技術的・経済的な裏付け、国家支援の規模及び追加的措置に関する提案を本プログラムのオペレーターに対し提出する。
(7)本プログラムのオペレーター及び全権機関は、専門家評議会と共同でプロジェクトの技術的・経済的な裏付けに対する評価を行い、また、法基盤の改善の可能性を含む国家支援の規模に対する評価を行う。
(8)全権機関は、本プログラムのオペレーターと共同で、プロジェクトの主な実績及び希望する国家支援の規模を含む各プロジェクトの「プロジェクト・パスポート」を作成する。
(9)全権機関は、「プロジェクト・パスポート」とともにプロジェクトを国家委員会の審査に提出する。
(10)国家委員会は、プロジェクトを承認し、また、以下の内容を考慮しつつ国家支援の最終的な規模を承認する。
・民間部門からのプロジェクトへの出資
・プロジェクトの収益性のレベル及びその他のプロジェクトの効果性を示すデータ
・プロジェクトの実施期間及び費用
(11)全権機関は、本プログラムのオペレーター及び参加者との覚書を交換する。この覚書には以下の内容が記載される。
・プロジェクトの効果性を示すデータを含むプロジェクトの主な特徴
・プロジェクトの実施期間
・国家及びビジネス界の義務
・プロジェクトにおける義務不履行に対する責任
・プロジェクトからの脱退条件
・プロジェクトの成功のために必要なその他の規定
覚書の形式は、全権機関により決定され、国家委員会により承認される。
(12)プロジェクトの実施における国家の義務は、国家支援の提供に関する明確な仕組み及び同支援の期間が記載されたカザフスタン共和国の政府決定により承認される。また、同政府決定において、合意された法律の変更及び修正が全ての経済活動に対し適用される旨が決定される。
(13)全権機関は、プロジェクトの国家支援の国家予算からの拠出に関する申請書を作成する。
プロジェクトの終了及び施設の稼動開始後、国家は、プロジェクトの固定資本における自らの割当分の株式投資を行う。国家が所有する株式の現金化は、プロジェクトを実施した企業がリーダー企業としての基準に到達した後においてのみ可能である。
第8部 本プログラムに直接関係する組織
1.国家委員会
国家委員会の活動は以下の通りである。
・将来性のある分野と製品、また、マスタープラン及び具体的な投資プロジェクトを承認する。
・国家支援の規模の算定方法を承認する。
・国家支援の最終的な規模を承認する。
・プログラムの進捗状況に関する本プログラムのオペレーターの報告書の審議及び承認を行う。
・プログラムの実施における国家及びビジネス界の義務の履行状況を監視する。
2.全権機関
全権機関は、本プログラムの方法的措置に関する活動を行う。具体的には以下の通りである。
・申請書及びプロジェクトの事前審議に必要な文書リストの形式を承認する。
・プロジェクトの最終評価のための詳細な基準及び同評価に必要な完全な文書リストを承認する。
・国家支援の規模の算定方法を作成する。
・覚書の見本を作成する。
・専門家評議会とのプロジェクト及び同プロジェクトの国家支援の規模に関する合意を行う。
・本プログラムのオペレーターと「プログラム・パスポート」を作成する。
・民間部門及び組織に属していない外部の専門家と共同で、優先的な経済部門及びその具体的な製品(サービス)を確定する。
・専門家評議会及び国際的な専門家とマスタープランを作成する。
・本プログラムの基準に適応するプロジェクトを国家委員会の審議のために提出する。
・国家の名において国家とビジネス界の覚書に署名する。
・国家支援への国家予算からの拠出に関する申請書を作成する。
・プロジェクトの実施状況の監視方法を作成する。
3.本プログラムのオペレーター
国家と民間ビジネスとの対話の実施に関する役割は、カザフスタン共和国の政府決定により承認される本プログラムのオペレーターが行う。民間ビジネスによる本プログラムのオペレーターへの申請書の提出に始まるその後の全ての手続きは、同オペレーターを通じて行われる。同オペレーターは、全ての手続きを最大限分かり易く透明性のあるものにしなければならない。また、上記について、プロジェクトの選抜及び実施は、「窓口の一本化」を原則に行われる。
本プログラムのオペレーターの活動は以下の通りである。
・本プログラムの基本的な考えをビジネス界に対し説明する。
・プロジェクトに対する詳細な選抜基準を作成する。
・民間部門からの申請書の受付及び第一次審査を行う(最大限分かり易く透明性があるものにする)。
・全権機関と「プロジェクト・パスポート」を作成する。
・投資プロジェクトを実施する(民間部門と共同で行う)。
・プロジェクトの実施を監視し、実施状況に関する四半期毎の報告書を国家委員会による審議に提出する。
・プロジェクトの変更(プロジェクトの費用、実施期間等の変更)及びその理由を国家委員会に迅速に報告する。
・プロジェクトの実施における問題に関する報告書を作成する。
4.専門家評議会
国家支援の合目的性及び配分の正当性に対する社会的管理を実施するため、専門家評議会を設立する。同評議会メンバーは、ビジネス界、各分野の協会及びその他の関係分野からの代表者で構成される。本プログラムの枠組みにおいて実施される全てのプロジェクトは、国家委員会による審議までの間、専門家評議会との合意が行われる。
第9部 本プログラムの実施状況の監視
本プログラムの実施状況の監視は、以下の手順に基づいて行われる。
・利益、輸出売上高、税金及びその他のプロジェクトの効果性を示すデータにおける予定されていた数値と実際の数値の差を確定する。
・実施日程のずれ、及び実際の費用とプロジェクトの予算の差を確定する。
・上記の差の原因を明らかにする。
・上記の差を埋めるための措置を講じる。
プロジェクトの実施状況の監視システムは、四半期毎に調整される。また、具体的な監視方法は、全権機関により作成され、国家委員会により承認される。
第10部 本プログラムにおける出資のメカニズム
本プログラムの実施のため、本プログラムの参加者、国内外の投資家、商業銀行、国営の持ち株会社及び発展研究機関が所有する資産からの出資が可能であり、また、国家予算及び地方予算からの出資が可能である。
また、必要なインフラ設備の設立のための出資及び国家支援としての参加割合に基づく国家の出資に関する中期的な予算プログラムが作成される。
第11部 本プログラムにおけるリスク
本プログラムの実施において、起こり得る体系的なリスクを考慮しなければならない。まず第一に、国家支援が実施されても世界市場及び地域市場において競争力を持つことのできない非効率的プロジェクトを選出し実行してしまう可能性が存在する。第二に、追加的、生産的、社会的及び知的インフラ設備の設立には多額の投資が予想されるが、プロジェクトが失敗した場合には、これらの投資は回収できない。
第12部 本プログラムの成果
本プログラムの実施において以下の成果が期待される。
・製品やサービスを扱う地域市場及び世界市場において、競争力のある企業がカザフスタン共和国に設立される。
・GDPにおける資源以外の経済部門の割合が増加する。
・資源以外の経済部門の輸出が増加し地理的にも拡大する。
・カザフスタン共和国のブランド(商標)が創出される。
・株式売買システムが発展し、企業が世界的な証券取引所に上場する。
・国家と民間の協力システムが作成され発展する。
・資源以外の経済部門における労働生産性が向上し、ハイテク産業及び省エネ産業が発展する。
・インフラ設備が国際基準に沿った発展を遂げる。
・関連する分野への被乗効果及び相乗効果が得られる。
リーダー企業による有価証券の発行は、カザフスタン共和国の証券市場に刺激を与え、法人及び個人の市場への参加者が増加し、証券市場自体の規模が増大する。リーダー企業のヨーロッパ、米国及びアジアの証券市場への進出は、カザフスタン共和国に更なる投資を呼び込むこととなる。
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